花梨(花林)の木で木彫り(まるで紅葉色。そして白い結晶の謎…)

花梨の白いカビ、白い結晶が出ている様子 制作の様子

最近はとても忙しく、気付けばもう11月です…(;一_一)

木を彫る時間があまり無い中、新しい試作品を隙間を見つけてはせっせと彫っています。(試作品はまだ秘密です)

今は朝の9時、1時間だけ時間を使って久しぶりにブログを書いています。1時間で書けるか?…

今日は花梨の木の話です。まずは先日花梨で彫ったキノコの制作の様子を少しご紹介します。

花梨の木の端材

花梨を彫るのは初めてです。花梨の赤からオレンジ色の暖色がずっと気になっていて早く彫りたかったのですが、やっと仕入れました。

カリンの木をカット

ノコギリでカットしてみると、いい色の木くずが出てきます。

花梨の木をキノコ用の端材にカット

いつものようにキノコを彫りますので、笠の部分と柄の部分を切り出します。

まずは笠の部分を仕上げます。

カリンの木を初めて彫る
花梨の木をキノコの笠の形にカット
花梨の木をキノコの形に木彫りしている様子

初めてノミを入れましたが、堅いのは承知の上ですが、艶が凄いです。きっと磨けば宝石みたいに輝くと思います。

キノコの柄を粗彫りする様子

なんかいいですね、花梨の色と質感…

花梨の木をキノコの形に仕上げていく様子

綺麗に細かく彫るか、大雑把に彫っていくか迷っている様子…まだまだ未熟です。

花梨の木彫りのキノコ完成

結局こんな感じに仕上がりました。キノコの形はともあれ花梨の木の質感や色を愉しんでもらいたいです。

花梨の木の艶が凄い

照明の当たり方にもよると思いますが、やっぱり艶が凄いです。

花梨の木をオイル塗装と無塗装の比較

オイル塗装していきます。左側が無塗装で右側がオイル塗装です。オイルと塗ると色味が濃くなります。もはや紅葉色。美しいです。花梨は赤味が強い部分があったり、黄色が強い部分があったり、中間のオレンジっぽい色味の部分があったりします。なので私は紅葉色と呼ぶことにします。(勝手に私が言っているだけです)

オイルはいつものように荏胡麻油です。基本的には薄めに1回塗りです。以前はたっぷりオイル塗っていましたが今は薄めに塗ることにしています。(しかし、この後2度塗りすることになります…)

オイル塗装して1週間くらいして乾き始めてから、白いカビのような物が出ていることに気付きました。

花梨の白いカビ、白い結晶が出ている様子

こんな感じです。分かりますか?白い粉のような物が付いています。手で軽くなでると消えます。なんだったんだろう?と思ってまた数日経つと白い粉のような、カビのような物がまた現れます。

カリンの木の白い結晶2枚目
花梨の木の白いカビのような物3枚目
花梨の無塗装の部分の白い結晶

だいたい同じ場所に白いカビのような物が現れます。オイル塗装していない穴の中はびっしりと白いです。

調べてみるとすぐに分かりました。花梨の木に含まれるサポニンという物質だそうです。「植物の根、葉、茎などに広く含まれている配糖体の一種」と書かれています。このサポニンが空気中の酸素と化学反応し白くなっているそうです。

空気に触れると白くなるので、要は塗装すれば出なくなるという事だそうです。そこで、再度2回目のオイル塗装をしてみました。そうするとほとんど出なくなりました。(わずかに白っぽくなる部分はありましたが…)もしかしたら、オイル塗装の後に蜜蝋などのワックス塗装をすると、よりいいかもしれません。とりあえず私はオイル塗装2回塗りで仕上げることにしました。あまりたくさん白いの出るようだと蜜蝋も塗ってみます。

約半年後どうなったかはこちら「花梨(カリン)の木の白い結晶「サポニン」について

木って奥深くて不思議で楽しいですね…

結局1時間少しオーバー…写真を用意するのに時間かかるんですよね…(;一_一)でも写真って重要なのでなるべく多く載せるのようにしています。