招き猫を今年から彫っていますが、長靴を履かせてみました。長靴をはいた招き猫です。
そう言えば…「長靴をはいた猫」って絵本を昔子供の頃に読んだような記憶があります。内容は全然覚えていませんが、長靴を履いた猫という言葉はよく覚えています。
調べてみると、ヨーロッパに伝わる民話に出てくる猫のお話だそうです。
あらすじを簡単に言うと、長靴を履いた猫が、主人ために奔走(ほんそう)し、最後は主人を王様の嫁婿にまでするというお話です。
詳しいあらすじは「長靴をはいた猫」のウィキペディアに乗っておりますので、気になる方は読んでみてください。
そんな、ご主人様のために奔走する賢いネコを今回は招き猫として彫ります。そばに置くだけで、なんだか良いことありそうですよね。
赤い長靴と黒い長靴を履いた2人のネコを彫ります。
まずは、赤い長靴のネコから。赤はパドウクという木を使います。着色してないんですよ。この赤は木の色です。凄いですよね。猫の部分は山桜の木を使います。先に2つの木をしっかりと接着しておきます。
後はひたすらに彫っていきます。長靴が難しそうです…
ちょっと長靴小さくなっちゃったかな…もう少し足周りを彫って少しずつ長靴を出します。
目と鼻に本紫檀の木を埋め込みました。
尻尾も付けます。今回は台は用意しません。長靴と尻尾で自立出来るようにします。
ん~…まだちょっと修正した方がいいかもしれませんが、先に黒い長靴をはいた猫の方を彫っていきます。
黒い長靴を履いた猫は、左手を上げます。左手は人を招き、右手はお金を招くそうです。
黒い長靴はウォルナットの木を使います。この木も着色なしの木の色です。経年変化で黒っぽいこげ茶から赤茶っぽい色味になっていきます。とても美しい木だと私は思っています。ウォルナットは世界3大銘木の一つと言われています。
猫の部分は山桜の木です。山桜は彫りやすいですし、切ると桜の香りがして大好きな木です。
2つのバランスを見ながら彫っていきます。
黒い長靴のネコさんにも目と鼻を入れます。口とか彫らないので、目と鼻の位置関係で表情が決まります。ちょっとしたズレで表情が変わるので、すごく面白いです。
しっぽ。
そして、完成。
赤い方が、ちょっと表情変わりました。目の周りをもうちょっと彫りたかったので、彫って目を埋め込み直しました。
そして、オイル塗装です。荏胡麻油を浸み込ませるだけです。木工用のオイルではなく、食用を使用していますので、乾くのに2週間以上かかります…
オイルを入れると、いわゆる濡れ色になって、グッと色が引き締まります。
既に乾いて、出品していますが、出品直後に黒い長靴のネコさんが売れました。こんなにすぐ購入して頂けると思っていませんでしたので、びっくりです。
近いうちにまた長靴を履いた猫さん達彫ってみようかと思います。
では、また。