普段は置物をメインに作っていますが、今回は初めてキノコに紐を付けてみることにしました。
紐があると吊るして飾ったり、リュックに付けたり出来ます。ただ、あまり持ち出すような物では無いので、吊るして飾るのが一番いいかと思います。
紐づけ用に彫ったキノコがこの3体です↓
吊るして飾るので、柄は平面にカットするのではなく、足のような物をつけました。(たまに足のような物つけます)そして、自立もしません。
さんざん迷ったのが紐の種類です。たくさんある中から、木彫りに合いそうな紐で「タコ糸」「麻紐」「革紐」の3つに絞り、最終的に麻紐を選びました。
麻紐は文字通り麻で出来ています。麻は自然の素材なので、見た目も木の相性もとても良いです。意外と強度も高いそうです。
しかし一つ難点が…毛羽立ちです。結構毛羽立ちます。ある程度毛羽立ちは取りますが、これも麻の自然な形なので良しとしました。
左から、麻紐、革紐(白)、タコ糸です。
※革紐は本当の革ではなく、革っぽい素材?みたいな紐です。100均に売ってました。
試しに試作品に麻紐を通してみます。麻紐が見た目も雰囲気もいい感じです。
革紐とタコ糸の写真は取り忘れました(~_~;)
まだ、オイル塗装していない3体のキノコにも麻紐を通してみました。
うん、いい感じです。予め長さなども決めておきます。
オイル塗装(エゴマオイル)して乾くのを待ちます。
乾くのに2~3週間かかります。
後日
さて、乾いたようなので麻紐を通して接着していきます。
キノコの笠に開けた小さい穴に麻紐を通すのですが、普通に通そうとすると1本分しか通らないような穴に、2本通します。
意外と麻紐を通すのは難しく、色々試行錯誤した結果、まず細い紐を最初に穴に通して、細い紐の端に麻紐をくくりつけ、ゆっくり引っ張る。というやり方が一番良さそうです。
ちなみに、麻紐を通す小さな穴は、機械で開けたのではなく、実はドリルの刃を手に持ってゆっくり回して少しずつ開けた穴なんです。ドリルを使う時は、対象をしっかり固定しなければいけないのですが、キノコの笠が彫りあがった後に穴を開けることになったので、笠を上手く固定することが出来ませんでした。そこで、やむを得ず笠を手で持って固定し手動で開けました。手動でもなんとかなるもんですね。
こんな感じで麻紐を通します。
笠の裏側には、柄を接着する用の少し大きいダボ穴があり、そのダボ穴に引っ掛かるように麻紐を玉結びします。
3つ分の麻紐を取り付けました。
左から、ウォルナット、水楢(ミズナラ)、チェリーです。
麻紐を玉結びすると、ダボ穴に引っ掛かって抜けないのですが、念のため木工用ボンドで接着しておきます。
何事もひと手間掛けるのが大事ですよね。
次に、麻紐の難点、毛羽立ちを処理します。
地道に麻紐の毛羽立ちをハサミでカットしてきます。
全ての毛羽立ちをカットするのは大変なので、ある程度カットしたら、ライターを一瞬当てて焼き取ります。
左がライターを当てる前の麻紐、右がライターを当てた後の麻紐です。ちょっと黒く焦げてますがそれもまた良い感じってことで(^_^)
全ての毛羽立ちは取れませんし、取っても使っているとまた毛羽立ってきますので、ほどほどにしておきます。
次はキノコの笠と柄の接着です。
木工用ボンドは付け過ぎに注意しながら適量を塗布します。
付け過ぎると隙間や導管からボンドが浸みて出来てしまいます。
↑笠がチェリーで、柄がメープルです。
↑笠が水楢(ミズナラ)で、柄が山桜です。
↑笠がウォルナットで、柄がチェリーです。
無事に3つとも接着完了しました。
初めての麻紐付けでしたが、意外と上手く出来たと思います。
買ってくれる人いるかな?…
既にネット通販で出品しています。
よろしくお願い致します。