今回は、毒キノコで有名なあの「ベニテングタケ」です。毒キノコはずっと彫りたかったテーマです。
ベニテングタケは赤に白い点々がいっぱい付いた、いかにも毒キノコっぽい有名なキノコです。マリオに出てくるキノコもベニテングタケがモデルだそうです。毒キノコではありますが、幸運を呼ぶ象徴にもなっています。
赤いキノコなので木彫りにすると色を塗りたくなりますが、赤い木あるんですよね。「パドウク」の木です。たまに木彫りで使う木です。この木がなんとも不思議で赤いんです。私は基本着色をしないので、このパドウク無しにベニテングタケは表現できません。
(パドウク以外にも赤っぽい木はありますが…)
今回はベニテングタケを2つ彫ってみましたので、その時の様子を投稿します。

まずは、キノコの笠の部分に使うパドウクの木をカットします。赤いです。ノコギリでカットすると不思議な香りがします。
後からキノコの柄を付けるので、先に穴を開けておきます。

パドウクの堅さは順目で彫るとサクサク行きますが、木口付近は非常に堅いです。シャリシャリ鉱物の様な物がノミにあたる感覚があります。よく見るとキラキラ光る物があるので、木の中に鉱物があるんだと思います。そういう木はけっこうあります。


あまり綺麗な丸にし過ぎない程度に彫ります。綺麗な丸は機械が得意で、ゴツゴツした丸は私が得意です。

とりあえず、こんな感じです。
次は、柄を彫ります。柄は白い木ホワイトアッシュを使います。他にも白い木はありますが、私はなんだかんだホワイトアッシュが好きです。パドウクにも合います。

実はこのホワイトアッシュもカットすると独特の香りがします。ほとんどの木は独自の香りを持っています。


形はだいたいこんな感じです。
これからが大変です。ベニテングタケの白い点々を入れていきます。
まずは、穴を開けます。ここはドリルに頼って、ただ機械的にならないように、大きさも位置もランダムに。

この穴に、彫り出したホワイトアッシュをひたすら埋め込んでいきます。

木工用ボンドを穴に塗り、棒状に彫り出したホワイトアッシュを挿し込み、そして先端を彫って形を整える。この作業を50回くらいやります。

そして、やっと完成です。普通にキノコ彫るより2倍の時間がかかります…(;一_一)

もう一つベニテングタケ彫ります。少し形を変えます。




やっぱり白い点々大変です…(;一_一)
でもやり切りました。2個目完成です。

キノコの柄は最近は下の写真のように少し埋め込んでいます。初期の作品はピッタリ合うように接着しています。埋め込んだ方が何となく良いかもと思っています。

次は台を用意ます。台は山桜の木にします。合いそう。

最近この無塗装の状態の木の質感がすごくいいなと感じます。艶が無いマット感。裸の生の木って感じで素朴な良い感じです。無塗装で終了しようかいつも迷います。無塗装は水分や油分を吸い込みやすく汚れが目立ちます。ただ置物は頻繁に触るわけではないので、飾っておく分には無塗装でも良いのではないかと…
とは思いつつ、オイル塗装をしていきます。オイルを入れると色や木目がグッと引き立ちます。ただオイルも必要最低限の量で天然の荏胡麻油を浸み込ませるだけにしています。

左が無塗装で、右がオイル塗装直後です。白がちょっと黄色っぽくなってしまいますが、赤はグッと深みが増します。

オイル塗装直後は艶がありますが、乾いてくると落ち着いてきます。

上の写真は山桜の無塗装とオイル塗装の比較です。山桜はオイル塗装するとたいへん素敵です。無塗装かオイル塗装か、合う合わないがあるので、悩ましいところです。

オイルが乾くまで2週間くらい待ちます。
※おまけ
カーテンの隙間から漏れる日差しにベニテングタケの木彫りがとても良い雰囲気でした。

では、また。